分配金は「もらえるお金」ではない — 普通分配金と元本払戻金の違い

分配金は「もらえるお金」ではない — 普通分配金と元本払戻金の違い

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投資の基本 04 / 分配金

分配金は、どこか外部から振り込まれてくる収入ではない。自分のファンドから出ていくお金である。

「毎月お金がもらえる」という説明は、仕組みの半分しか語っていない。残り半分を確認しておく必要がある。

投資信託には分配金を出すものがある。定期的に現金を受け取れるため、収入があるように感じられる。

しかし分配金の原資はそのファンド自身の資産である。外部から追加されるお金ではない。

目次

分配金が出ると基準価額は下がる

Fig. 二種類の分配金Fig. 二種類の分配金|分配金は運用資産から支払われる。支払われた分だけ基準価額は下がる。
分配金は運用資産から支払われる。支払われた分だけ基準価額は下がる。

ファンドの資産から現金を払い出すのだから、当然その分だけファンドの価値は減る。分配金 1 万円を受け取れば、保有資産の評価額は約 1 万円下がる

つまり分配金を受け取っても、その時点で財産の総額は増えていない。位置が移動しただけである。

普通分配金と元本払戻金

普通分配金元本払戻金(特別分配金)
原資運用によって得た利益自分が払い込んだ元本
税金課税される非課税
意味実質的な利益の分配自分のお金が戻ってきただけ
取得価額変わらない払い戻された分だけ下がる
「特別分配金」という名称だが、特別に有利なものではない。むしろ元本の取り崩しである。
非課税なのは利益ではないから元本払戻金が非課税なのは優遇されているからではない。利益ではないので課税しようがないというだけである。名称から有利なものと誤解されやすい。

毎月分配型が NISA 成長投資枠の対象外である理由

新 NISA の成長投資枠では、毎月分配型の投資信託が対象から除外されている。

毎月分配を行うと、運用に回るはずの資産が定期的に外へ出ていく。複利の効果が働きにくくなるため、長期の資産形成には向かないと制度側が判断していることになる。

分配金を出さないファンドは、出す代わりに再投資している。受け取らないほうが有利な局面は多い。

では分配金は不要か

資産を取り崩す段階にある人にとっては、分配金には実用的な意味がある。自分で売却手続きをしなくても現金が入ってくるためである。

つまり資産を増やす段階では分配金は不利に働き、取り崩す段階では利便性がある。段階によって評価が変わる。

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よくある質問

分配金を受け取ると資産は増えますか?
増えません。分配金はファンドの資産から支払われるため、支払われた分だけ基準価額が下がります。財産の総額はその時点では変わりません。
普通分配金と特別分配金の違いは何ですか?
普通分配金は運用益からの分配で課税対象です。特別分配金(元本払戻金)は自分の元本の払い戻しであり、利益ではないため非課税です。
毎月分配型がNISA成長投資枠で買えないのはなぜですか?
定期的に資産が払い出されると複利の効果が働きにくく、長期の資産形成に適さないためです。制度上、対象から除外されています。
分配金なしのファンドは損ですか?
損ではありません。分配せずに再投資しているため、その分は基準価額に反映されます。資産形成の段階ではむしろ有利に働きます。

本記事は公開情報にもとづく個人の解説であり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。制度・手数料・ポイント還元の条件は改定されることがあります。実際のご判断は必ず金融庁・各運用会社・各証券会社の最新の公式情報をご確認のうえ、ご自身の責任でお願いいたします。

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