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お金の勉強 第 1 回 / 対話
新卒でNISAを始めたばかりのわたしが、皮肉屋の先生に素朴な疑問をぶつける。
第 1 回のテーマは「設定が終わったあと、何をすればいいのか」。結論から言うと、やることはほとんどない。ただし「ほとんど」の中身が重要になる。
結論
やることは 3 つだけ。①積立の設定を済ませる ②最初の 2〜3 か月だけ、ちゃんと買えているか約定履歴を確認する ③あとは触らない。毎日ログインして評価額を見る作業は、やることリストに入っていない。
このシリーズは、最近 NISA を始めたばかりのわたしが、疑問をそのまま先生にぶつける形で進めます。先生は正確ですが、口は悪いです。
先生、NISA の口座を開いて、積立の設定もしました。ここまでは調べながらできたんですけど……このあと何をすればいいんですか?
何もしなくていい。終わりだ。
えっ。それだけですか?
それだけだ。もっとも、あなたが期待している答えはそれではないだろうな。「毎日チャートを見て」「相場のニュースを追って」と言われたほうが、何かやっている気になれる。だが、その何かはたいてい成績を悪くする方向にしか働かない。
目次
とはいえ、最初の数か月だけはやることがある


本当に何もしなくていいんですか? ちょっと不安なんですけど。
一つだけある。最初の 2〜3 か月は、ちゃんと買えているかを確認しろ。証券会社の「約定履歴」か「取引履歴」を開けばいい。毎月きちんと買えていれば正常だ。
設定したのに買えていないことなんてあるんですか?
普通にある。しかも失敗しても通知が来ないことがある。クレジットカードの限度額に引っかかった、引落口座の残高が足りなかった、入金の反映が買付日に間に合わなかった。典型的なのはこのあたりだな。
……それ、気づかないまま何か月も放置しそうです。
実際そうなっている人はいる。「積立を設定した」ことと「積立ができている」ことは別の事実だ。確認しないかぎり、前者しか手に入らない。
確認する場所証券会社の管理画面で「約定履歴」「取引履歴」「積立設定」のいずれかを開くと、毎月の買付が実行されているか分かります。詳しくは買付余力とは何かで解説しています。
毎日評価額を見てはいけない理由
確認するついでに、毎日ログインして評価額を見るのはダメですか? 増えてるか気になるので。
見るのは自由だ。ただ、見た結果あなたが何をするつもりなのかを先に考えたほうがいい。
どういうことですか?
評価額を見て、増えていたらどうする。減っていたらどうする。たいていの人は「増えていたら嬉しい、減っていたら不安」で終わる。行動が変わらないなら、その確認には意味がない。感情だけが動く。
たしかに、見ても何もしないです。
そして厄介なのはここからだ。不安が一定量たまると、人は「何もしない」ことに耐えられなくなる。そこで積立を止めたり、売ったりする。毎日見る習慣は、その導火線を毎日少しずつ焼いている。
……見ないほうがよさそうですね。
月に 1 回で十分だ。それも「増えたか」を見るためではなく、買えているかを見るためにな。
確認は「行動につながる場合だけ」意味がある。行動が変わらない確認は、ただの感情のトレーニングだ。
「もっと勉強してから」は必要か
あと、もっと勉強してから金額を増やしたほうがいいですか? 正直よく分かってないまま始めてしまって。
勉強は続けたほうがいい。だが「分かってから増やす」という順番には落とし穴がある。
落とし穴?
勉強すると、たいていもっと良さそうな手法が目に入る。個別株、高配当、レバレッジ。それで最初に決めたことを次々に変えたくなる。知識が増えるほど、続けるのが下手になる人はかなりいる。
それは……ありそうです。
だから優先順位はこうだ。まず「金額を無理のない水準にする」。次に「制度を理解する」。手法の勉強はその後でいい。金額さえ間違えなければ、多少知識が足りなくても致命傷にはならない。逆は成り立たない。
金額はいくらが適正か
その金額なんですけど、新卒だと手取りも少なくて。いくらが正解なんでしょう。
正解はない。ただし間違いなら判定できる。「相場が 3 割下がっても、この金額を続けられるか」。答えが「無理」なら、その金額は間違いだ。
3 割ですか。けっこう下がりますね。
過去に何度も起きている。起きない前提で組むほうが不自然だ。ちなみに国のデータで計算すると、20 代で実際に積み立てている人の平均は月 26,737 円だ。これは目標ではないぞ。自分が外れ値でないかを確認するだけの数字だ。
思ったより現実的な金額ですね。もっと多いと思ってました。
アンケート調査だと 4 万円台という数字も出回っている。答えた人だけを集計しているからな。数字を見るときは、誰を数えたのかを先に見ろ。
今日のまとめ
- 積立の設定が終わったら、やることは基本的にない
- 最初の 2〜3 か月だけ、約定履歴で「本当に買えているか」を確認する
- 失敗しても通知されないことがある。設定と実行は別の話
- 毎日評価額を見ても行動は変わらない。変わるのは感情だけ
- 勉強より先に、金額を無理のない水準にする
- 判定基準は「相場が 3 割下がっても続けられるか」
今日はありがとうございました。思ってたより、やることが少なくて安心しました。
それでいい。やることが多い投資法ほど、続かないし当たらない。次はもう少し面倒な話をしよう。「銀行で勧められた商品を買っていいのか」あたりだな。
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よくある質問
- NISAで積立の設定をしたあと、何をすればいいですか?
- 最初の2〜3か月だけ約定履歴を確認し、毎月きちんと買付が実行されているかを確かめてください。それ以降は基本的に何もする必要はありません。
- 積立が実行されないことはありますか?
- あります。クレジットカードの限度額超過、引落口座の残高不足、入金反映の遅れなどが原因です。失敗しても通知されない場合があるため、自分で確認する必要があります。
- 毎日評価額を確認したほうがいいですか?
- 必要ありません。確認しても行動が変わらないのであれば、感情が動くだけです。月1回、買付が実行されているかを確認する程度で十分です。
- 積立額はいくらにすればいいですか?
- 「相場が3割下がっても続けられる金額」が判断基準です。参考として、金融庁データから算出した20代の実際の平均は月26,737円ですが、これは目標ではありません。
本記事は公開情報にもとづく個人の解説であり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。制度・手数料・ポイント還元の条件は改定されることがあります。実際のご判断は必ず金融庁・各運用会社・各証券会社の最新の公式情報をご確認のうえ、ご自身の責任でお願いいたします。









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