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2027年4月から、食料品の消費税が1%になります。そして2029年4月に8%へ戻ります。
2年で終わる減税を、家計はどう受け取るべきか。結論は「増えたお金として使わない」です。
期限つきの減税でいちばん危ないのは、浮いたぶんで生活水準を上げてしまうことです。2年後に税率が戻ると、上がった水準はそのまま残り、収入だけが元に戻ります。
人は支出を増やすのは簡単ですが、減らすのは難しい。これは意志の問題ではなく、一度手に入れた快適さを手放すのが苦痛だからです。
やることは3つ。いくら浮くか先に計算する / 行き先を先に決める / 2029年4月をカレンダーに書く。それだけです。

まず、いくら浮くのか
平均値ではなく、自分の家計簿で計算します。
1か月に浮く額 = いまの飲食料品の税込支出 ÷ 1.08 × 0.07
外食は入れないでください。現行の軽減税率では外食は対象外なので、同じ線引きなら1%になりません。スーパーとコンビニで買った食べ物・飲み物だけで数えます。
| 月の飲食料品費 | 月に浮く額 | 2年間の合計 |
|---|---|---|
| 40,000円 | 約2,600円 | 約62,000円 |
| 60,000円 | 約3,900円 | 約93,000円 |
| 80,000円 | 約5,200円 | 約124,000円 |
なぜ「増えたお金」として使うと危ないか
月4,000円は、外食を1回増やすと消えます。問題は、それが習慣になることです。
| 浮いたぶんの使い方 | 2029年4月に何が起きるか |
|---|---|
| 食費の質を上げる | 同じ買い物で支出が戻る。質を落とすのは心理的に難しく、家計が月4,000円圧迫される |
| サブスクを1つ増やす | 固定費が増えたまま残る。固定費は減税と無関係なので、そのまま負担増になる |
| 外食の回数を増やす | 外食はそもそも減税の対象外の可能性が高い。減税されていないものに使うことになる |
| 別口座に自動で回す | 何も起きない。生活水準が変わっていないので、税率が戻っても家計は元のまま |
4つ目だけが、2029年に何も起きません。減税をなかったことにして暮らし、浮いたぶんは別に置いておく。地味ですが、これが一番安全です。
やること3つ
上の式で自分の額を出す。月2,600円なのか5,200円なのかで、置き場所の選び方が変わる
「食料品の消費税が8%に戻る」とだけ。2年後の自分は、1%が当たり前になっている。そのとき「値上げされた」と感じないための備え
どこに置くか
金額が小さいので、置き場所は生活防衛資金の状況で決めます。
| いまの状況 | 浮いたぶんの行き先 |
|---|---|
| 生活費3か月分の現金がない | 普通預金か個人向け国債。投資より先に、まず穴を埋める。2年で6万〜12万円は、穴埋めにちょうどいい大きさ |
| 防衛資金は足りている | つみたて投資枠の積立額を、その分だけ増やす。2027年4月に増やして、2029年4月に戻すかどうかを判断する |
| 借入がある(カード・リボ) | 返済に回す。利率が投資の期待リターンを上回るので、返すのがいちばん確実な運用になる |
もうひとつ、忘れやすいこと
減税と同時に、給付付き税額控除が動きます。2027年6月以降に所得に応じた給付が先行導入され、2029年4月から本格導入される予定です。
こういう制度は申請が必要な場合があります。自動で振り込まれるとは限りません。2027年6月ごろに、自治体からの案内を捨てないでください。
- 2年で終わるなら、あまり意味がない制度では
家計にとっては2年ぶんの現金が浮くので、意味はあります。ただし恒久的な収入増ではないので、固定費を増やす判断の材料にはしないほうがいい、というのがこの記事の主旨です。
- 食費を減らす努力はしなくていいのですか
減税とは別の話として考えてください。減税で浮くのは支出の7%ぶんですが、買うものを変えれば10%でも20%でも変わります。効果が大きいのは後者です。
- 外食が対象になる可能性はありますか
2026年9月15日に予定されている税制大綱で決まります。現行の軽減税率では外食は対象外なので、同じ線引きになる可能性が高いと見ていますが、確定ではありません。大綱が出たら、この記事も更新します。
- 2029年に本当に8%へ戻りますか
首相は会見で「確実に税率を元に戻してまいります」と明言しています。ただし2029年時点の政権が同じとは限りません。戻る前提で組んでおけば、戻らなかったときに困りません。逆は困ります。
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