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金曜に 1,811 円下げた翌営業日の戻りが 152 円。この比率が、いまの需給を表している。
相場の位置を確認したうえで、自作スクリーナーが拾った銘柄を実名で載せる。ただし、そのまま買える数字ではないことも併せて書く。
27 日の日経平均は前引けで 64,764 円 01 銭(前週末比 152 円 86 銭高)と反発した。ただし金曜の 1,811 円安に対する戻りとしては小さい。FOMC と日銀会合を控え、方向感は出ていない。自作スクリーナーで 279 銘柄を測ったところ割安判定は 45 銘柄で、上位は電力・食品・自動車部品に偏った。
相場の位置

先週は週間で +470 円と 3 週ぶりに小反発したものの、金曜に 1,811 円安と大きく下げて長い上ヒゲを引いた。その翌営業日である 27 日は、前引けで 152 円高と小幅な戻りにとどまっている。
1,811 円下げた翌日の戻りが 152 円という比率が、いまの需給を表している。買い戻しは入っているが、積極的に上値を追う動きにはなっていない。
今週の材料が集中している
- 米 FOMC——28 日から開催
- 日銀の金融政策決定会合——30〜31 日。市場調査では回答者全員が据え置きを予想
- 日米韓のテック大手決算——AI・半導体関連の反応が焦点
- 欧米の 4〜6 月期 GDP
本日の想定レンジは 64,000〜65,000 円と、狭めに見られている。イベント前に持ち高を傾けにくい局面である。長期金利が 2.830% と 30 年ぶりの水準にあることも、動きにくさの一因になっている。
スクリーナーの結果 — 279 銘柄中 45 銘柄が割安

自作のスクリーナー KAIRI で、監視している 279 銘柄を測った。判定基準は適正株価(目標 PER 15 倍 × EPS)に対して、要求安全域を超える乖離があるかである。
結果は割安判定 45 銘柄(全体の 16.1%)。ここから警告フラグのない銘柄に絞ると 27 銘柄、さらに全モデルが一致するものは 8 銘柄まで減る。
上位に並んだ銘柄
| 銘柄 | 株価 | 適正株価 | 乖離 | スコア | PER | PBR | 配当利回り | モデル一致 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| アサヒGHD(2502) | 1,675 円 | 2,575 円 | +53.7% | 90 | 11.7 倍 | 0.82 倍 | 3.70% | 2/2 |
| 北海道電力(9509) | 1,024 円 | 1,493 円 | +45.8% | 89 | 7.5 倍 | 0.46 倍 | 3.22% | 2/2 |
| トヨタ紡織(3116) | 2,305 円 | 3,326 円 | +44.3% | 89 | 8.3 倍 | 0.85 倍 | 3.73% | 2/2 |
| 関西電力(9503) | 2,401 円 | 3,614 円 | +50.5% | 87 | 7.3 倍 | 0.77 倍 | 3.33% | 2/2 |
| SBIHD(8473) | 2,844 円 | 4,883 円 | +71.7% | 83 | 7.0 倍 | 1.02 倍 | 3.34% | 1/2 |
| トヨタ自動車(7203) | 2,961 円 | 3,891 円 | +31.4% | 80 | 9.1 倍 | 0.97 倍 | 3.38% | 2/2 |
この表から読み取れること
① 電力が 2 銘柄入っている
北海道電力と関西電力が上位に並んだ。割安判定 45 銘柄のセクター内訳でも資源・電力ガスが 5 銘柄で最多タイである。
電力は PER・PBR ともに低く出やすい業種で、北海道電力の PBR 0.46 倍は解散価値の半分以下という水準になる。この安さが構造的なものか、一時的な評価の歪みかは、この数字だけでは判定できない。
② 全銘柄が配当利回り 3% 台
上位 6 銘柄すべてが配当利回り 3.2〜3.7% に収まっている。これは偶然ではなく、PER が低い銘柄は配当利回りが高くなりやすいという関係の反映である。
ただし利回り 7% を超えると減配リスクの警告対象になる。3% 台はその手前の、比較的健全な水準と言える。
③ SBIHD だけモデル一致が 1/2
SBIHD は乖離 +71.7% と最大だが、モデル一致は 1/2 にとどまる。PER 基準では割安(適正 4,883 円)だが、PBR 基準では 3,332 円と現在値に近い。
乖離が最も大きい銘柄が、最も確からしい銘柄とは限らない。SBIHD はその典型である。
この構造は以前に書いた「安いのには理由がある」と同じ話である。単一モデルだけが割安を示す場合、その仮説が外れれば根拠は消える。
検討する前に確認すべきこと
私は以前、スコア 1 位だった銘柄が会社の IR 資料で計算し直すと割高だった、という検証を書いた。原因はスクリーナーが使うアナリスト予想 EPS と、会社が発表する会社予想 EPS のズレだった。
その教訓は今回にも当てはまる。上の表の適正株価は、すべてスクリーナーが取得した予想 EPS にもとづく計算値である。
- 会社の最新の業績予想を見る決算短信の 1 ページ目に通期の売上・利益・EPS が載っている。会社が減益を予告していないかを確認する。
- 実績 EPS と予想 EPS の比率を出す予想が実績の 1.5 倍を超えていたら、その割安表示は予想の跳ね上がりで作られている可能性がある。
- セクターの事情を調べる電力 2 銘柄が同時に上位に来ているなら、業種全体が安く評価されている理由があるはずである。それが一時的か構造的かを判断する。
検証の手順は「その「割安株」、誰の EPS で計算していますか」に詳しく書いた。
今週の私の方針
イベントが集中する週に判断の回数を増やすと、誤りの回数も増える。積立の設定は触らず、現金比率だけ確認する——これが今週やることのすべてである。
上に挙げた銘柄も、今週中に手を出すつもりはない。FOMC と日銀会合の結果を見てからでも、割安なら割安のまま残る。数日で消える機会なら、それはもともと私の手法で取れる機会ではない。
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よくある質問
- 2026年7月27日の日経平均はいくらですか?
- 前引けで64,764円01銭、前週末比152円86銭高と反発しました。前営業日の7月24日終値は64,611円15銭(前日比1,811円45銭安)でした。
- 今週の日経平均の注目材料は何ですか?
- 米FOMC(28日〜)、日銀の金融政策決定会合(30〜31日)、日米韓のテック大手決算、欧米の4〜6月期GDPです。日銀については市場調査で回答者全員が金利据え置きを予想しています。
- スクリーナーで割安と出た銘柄はすぐ買っていいのですか?
- いいえ。スクリーナーの適正株価は予想EPSにもとづく計算値です。会社が公表している最新の業績予想と照らし合わせ、予想EPSが実績から大きく跳ねていないかを確認する必要があります。
- 乖離が大きい銘柄ほど有望ですか?
- 限りません。乖離の大きさは「市場が安く評価している度合い」だけでなく「予想EPSが実績から跳ねている度合い」も反映します。複数モデルが一致しているかを併せて確認してください。
出典
- 株式新聞Web「27日前引けの日経平均株価=152円86銭高の6万4764円01銭と反発」
- 日本経済新聞「日経平均は下値探る展開か、日米決算が本格化」「日銀7月会合は全員が維持予想」
- 自作スクリーナー KAIRI による集計(2026 年 7 月 27 日場中時点、監視 279 銘柄)
本記事は公開情報にもとづく個人の解説であり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。制度・手数料・ポイント還元の条件は改定されることがあります。実際のご判断は必ず金融庁・各運用会社・各証券会社の最新の公式情報をご確認のうえ、ご自身の責任でお願いいたします。

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