読了時間の目安約 4 分1,955 字
口座も資産も子どものもの。親の都合では使えないし、親の資産に戻すこともできない。
生活防衛資金が貯まる前に子ども名義で積むのは、順番が逆。まず自分の家計を守る。
学費は支払う時期が動かせない。必要額の全部を投資で用意しない。現金と組み合わせる。
2027年1月から始まる、未成年のつみたて投資枠(通称こどもNISA)。制度の中身はこちらの記事にまとめました。この記事では、実際に始める前に確認しておきたいことを5つに絞ります。
① 口座も資産も、子どものものになる
② 贈与税との関係
親から子への資金移動は贈与にあたります。暦年課税の基礎控除は年110万円なので、こどもNISAの年間枠60万円だけであれば通常はその範囲に収まります。
③ 生活防衛資金が先
④ 出口の時期が動かせない
学費は「相場が回復するまで待つ」ができない支出です。入学金は合格発表の直後に払います。そのときに相場が下がっていても、待てません。
入学金と初年度の授業料ぶんを、現金か値動きの小さい資産へ移す
移しておいた分で支払う。残りは運用を続ける
毎年、必要な分だけ取り崩す。下がった年は取り崩しを減らす
この「先に現金へ寄せる」工程を入れておかないと、18年かけて増やした資産を、いちばん都合の悪いタイミングで売ることになります。
⑤ 元本は保証されない
投資信託は元本が保証された商品ではありません。18歳の時点で元本を割っている可能性はあります。
| 用意する手段 | 性格 | 向いている役割 |
|---|---|---|
| こどもNISA | 増える可能性があるが、減る可能性もある | 18年かけて育てる部分 |
| 現金・預金 | 増えないが、減らない | 入学金など、時期が確定している支出 |
| 学資保険 | 所定の返戻率で戻る。途中解約は元本割れしやすい | 確実に確保したい最低限 |
| 児童手当 | 毎月入ってくる原資 | 積立の元手にする |
| 奨学金・教育ローン | 後払いにできる | 足りない分を埋める最後の手段 |
全部をひとつの方法でやろうとするから、無理が出る。時期が確定している分だけ現金で、残りを育てる。
まとめ
| 確認すること | 結論 |
|---|---|
| 名義 | 口座も資産も子どものもの。親の資産には戻せない |
| 贈与税 | 年60万円の枠内なら通常は基礎控除110万円の範囲。ほかの贈与と合算して確認 |
| 順番 | 生活防衛資金 → 自分のNISA → こどもNISA |
| 出口 | 高校3年の春に、入学金ぶんを現金へ寄せる |
| リスク | 元本保証はない。現金・学資保険と組み合わせる |
- こどもNISAのお金を、親の生活費に使えますか?
使えません。払い出しには「資金の使途が子のためのものであること」が条件として設けられています。
- 子どもが進学しなかった場合、お金はどうなりますか?
子ども本人の資産として残ります。18歳になれば本人の判断で使えるようになり、口座は自動的に大人のつみたて投資枠へ移ります。親が回収することはできません。
- 祖父母からもらったお金を入れてもいいですか?
入れられますが、贈与税の判定は贈与者ごとではなく、受け取った子ども側で年間の合計で判断します。ほかの贈与と合わせて年110万円を超えないか確認してください。
- 自分のNISAとこどもNISA、どちらを優先すべきですか?
多くの場合は自分のNISAです。自分の口座なら必要なときに引き出せますが、こどもNISAは使途が限られます。生活防衛資金と自分の枠を確保してから、余裕分をこどもNISAへ回すほうが安全です。









コメント