積立シミュレーター — オルカン・S&P500など投資信託10本の実績でも計算できる

積立シミュレーター — 毎月いくらを何年続けると、いくらになるか

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合計(概算)
積立元本増えた額棒を押すと、その年の内訳が出ます

    計算の前提:毎月末に同じ額を積み立て、年率を月利に直して((1+年率)^(1/12)−1)毎月複利で増える場合の概算です。税金・手数料は含みません(投資信託の実績は、信託報酬を差し引いたあとの数字です)。将来の成果を約束するものではありません。入力した内容は送信されず、ブラウザの中だけで計算しています。

    毎月いくらにするか決まっていないとき手取り・生活費・貯金から、積立額の目安を出します
    結論

    将来の金額は毎月の額・期間・利回りの3つで決まる。投資信託10本の実績を選ぶとその年率が入るが、直近5年は株式のファンドで年率17〜30%、その間にドル円は約46%円安に動いた。この数字を20年先まで延ばすのは楽観が過ぎる

    長く続く前提なら、年3〜5%で計算した結果と並べて見てほしい。GPIFの実績は2001年度から年率4.95%である。

    目次

    投資信託10本の実績(2026年8月末)

    ツールで選べる10本の数字をまとめておく。純資産の大きい定番のインデックスファンドを、地域・資産ごとに選んだ。いずれも金融庁のつみたて投資枠対象商品の届出一覧(2026年9月18日時点)に載っている。

    ファンド信託報酬(税込)1年3年(年率)5年(年率)設定来(年率)
    eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)0.05775%以内33.1%24.3%19.7%18.9%(7.8年)
    eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)0.08140%以内30.4%24.5%21.3%20.4%(8.2年)
    SBI・V・S&P500インデックス・ファンド0.0638%(実質 0.0938%程度)30.3%24.4%21.2%22.8%(6.9年)
    楽天・全米株式インデックス・ファンド0.132%(実質 0.162%程度)30.2%24.1%18.6%(8.9年)
    eMAXIS Slim 先進国株式インデックス(除く日本)0.09889%以内30.5%23.9%20.2%17.5%(9.5年)
    eMAXIS Slim 新興国株式インデックス0.15180%以内50.8%26.4%16.7%11.9%(9.1年)
    eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)0.143%以内38.1%24.0%18.9%13.4%(9.5年)
    eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)0.143%以内57.6%28.8%20.8%14.9%(8.6年)
    eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)0.143%以内19.4%13.2%10.2%8.7%(9.3年)
    iFreeNEXT FANG+インデックス0.7755%30.8%37.5%29.5%31.0%(8.6年)
    2026年8月31日時点。分配金再投資・信託報酬控除後。1年は騰落率そのもの、3年以上は年率に換算。ファンド名のリンク先は運用会社の資料。年率換算は当サイト。スマートフォンでは表を横にスクロールできます。

    年率は「(1+期間の騰落率)^(1÷年数)−1」で換算している。三菱UFJアセットマネジメントの7本と大和アセットマネジメントのFANG+は、運用会社が公開している基準価額から計算し直し、月次レポートの騰落率と小数第1位まで一致することを確かめた。SBI・V・S&P500と楽天・VTIは月次レポートの騰落率から換算している。楽天・VTIの月次レポートには5年の騰落率がないため「—」とした。

    投資信託の過去5年の年率。FANG+ 29.5%、Slim S&P500 21.3%、Slim 日経平均 20.8%、Slim 先進国株式 20.2%、オルカン 19.7%、Slim TOPIX 18.9%、Slim 新興国株式 16.7%、Slim 8資産均等 10.2%(2026年8月末)
    株式に投資するファンドは、どれも年率17%を超える。この5年がそれだけ特殊だったということでもある。

    実績の利回りを、そのまま20年先に延ばしてはいけない

    オルカンの設定来の年率18.9%をそのまま入れると、毎月3万円・20年で約6,377万円になる。年3%なら約981万円である。同じ積立で6倍以上の差がつくのだから、どちらの数字を信じるかは計画そのものを左右する。実績の数字を割り引いて見るべき理由は4つある。

    ① 5年の上昇のうち、かなりの部分は円安だった

    ドル円は2021年8月末が109.90円、2026年8月末が160.02円(三菱UFJ銀行の公示相場の仲値)。5年で45.6%、年率にすると7.8%ずつ円安に動いた計算になる。

    eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の5年の上昇は+162.8%。これを為替の分で割り戻すと、ドル建ての上昇はおおよそ+80.5%、年率にして約12.5%である。円建ての年率21.3%のうち、残りは円安が運んできたことになる。

    円安がこの先も同じ速さで進む保証はない。円高に振れれば、同じ計算が逆向きに効く。為替が毎年8%ずつ円安に進む前提で老後資金を組む人はいないはずだが、実績の年率をそのまま入れると、それと同じことをしている。

    eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の5年の上昇+162.8%を分解。ドル建てに直すと+80.5%、円安(ドル円の上昇)が+45.6%
    円建ての倍率を為替の倍率で割った概算。オルカンは日本株やユーロ建ての株も含むため、ドルだけで割る計算はしていない。

    ② 同じ指数でも「設定来」は始まった日で変わる

    Slim S&P500とSBI・V・S&P500は、どちらもS&P500に連動する。5年の年率は21.3%と21.2%で、ほぼ同じだ。ところが設定来は20.4%と22.8%で、2ポイント以上違う。

    差の理由は運用の腕ではなく、始まった日である。Slimは2018年7月に始まり、同年12月に基準価額が8,645円まで下がった時期を含む。SBI・Vは2019年9月に始まったので、その下落を含まない。Slimの成績をSBI・Vと同じ2019年9月26日から数え直すと年率22.9%で、SBI・Vの22.8%とほぼ同じになる。設定来の年率は「いつから数えたか」で決まる部分が大きい。ファンドどうしを比べるなら、同じ期間の数字で比べることだ。

    ③ 1年の数字は、ほとんど当てにならない

    1年の騰落率は、Slim 日経平均が+57.6%、Slim 新興国株式が+50.8%。同じファンドの設定来の年率は14.9%と11.9%である。1年で振れる幅のほうが、長い平均よりずっと大きい。このツールで1年の数字を利回りに入れられないようにしているのは、そのためだ。

    ④ 10年に満たない実績しかない

    10本のうち、いちばん古いファンドでも設定から9年半しか経っていない。20年・30年の積立を考えるのに、その半分に満たない期間の平均を当てはめている。しかもこの期間には、2020年のコロナ・ショックからの急回復が入っている一方で、ITバブル崩壊やリーマン・ショックのように何年も下がり続けた時期は入っていない。

    では、どう使うか

    実績の数字で一度計算したら、次に年3%・年5%で置き直す。ツールの「利回りだけ変えると」の欄がその比較である。差が大きいほど、その計画は利回りに頼っている

    目標額が決まっているなら「必要な利回り」のタブを使う。必要な利回りがGPIFの年率4.95%を大きく超えるなら、利回りを上げるより、毎月の額か期間を動かすほうが確実である。利回りは自分で決められないが、毎月の額と期間はある程度自分で決められる。

    過去の実績は「こういう時期もあった」という記録であって、「これからもこうなる」という予告ではない。

    数字を動かすと分かること

    ① 複利は後半に効く

    期間を10年、20年、30年と動かしてみてほしい。増えた額の伸び方が加速するのが分かる。

    前半は元本がほとんどを占め、後半になるほど増えた額の比率が上がる。「早く始めたほうがいい」と言われるのは、この後半部分を長く確保できるからである。

    毎月3万円を年率3%で20年積み立てた場合の推移。20年で元本720万円、合計約981万円
    元本の線と合計の線の差が増えた額。前半はほとんど開かず、後半から離れていく。

    ② 利回りより期間と金額のほうが効く場面がある

    利回りを3%から5%に上げたときと、期間を5年延ばしたときで、結果を比べてみてほしい。

    前者より後者のほうが効く場合がある。利回りは自分で決められないが、期間と金額はある程度自分で決められる。動かせる変数に集中するほうが合理的である。

    早見表 — 動かさずに目安を見る

    上のツールを動かさずに、だいたいの金額だけ知りたい方向けの表です。年率3%で運用できた場合の目安を置いておきます。

    毎月の積立額10年後20年後30年後
    月 10,000 円1,394,480 円3,268,544 円5,787,130 円
    月 20,000 円2,788,960 円6,537,089 円11,574,261 円
    月 30,000 円4,183,440 円9,805,633 円17,361,391 円
    月 50,000 円6,972,400 円16,342,722 円28,935,652 円
    月 100,000 円13,944,800 円32,685,444 円57,871,304 円
    年率3%を月利に換算した毎月複利で計算。手数料と税金は含めていない。

    利回りを変えるとこうなります。期間が長いほど、利回りの差が効いてきます。

    想定利回り10年後20年後30年後
    年 1%3,783,628 円7,963,108 円12,579,853 円
    年 3%4,183,440 円9,805,633 円17,361,391 円
    年 5%4,630,895 円12,174,135 円24,461,277 円
    年 7%5,131,552 円15,226,091 円35,083,578 円
    毎月3万円を積み立てた場合。利回りは仮定であって、約束された数字ではない。

    元本と増えた額の内訳も出しておきます。複利が効いてくるのは後半だということが、割合の変化で分かります。

    期間元本増えた額合計増えた額の割合
    10年3,600,000 円583,440 円4,183,440 円13.9%
    20年7,200,000 円2,605,633 円9,805,633 円26.6%
    30年10,800,000 円6,561,391 円17,361,391 円37.8%
    毎月3万円・年率3%。10年では増えた額は13.9%だが、30年では37.8%になる。

    計算式について

    使っているのは積立の複利計算(年金終価係数)である。

    記号意味
    m毎月の積立額
    n積立回数(年数 × 12)
    i月利 = (1 + 年率)^(1/12) − 1
    合計m ×((1 + i)ⁿ − 1)÷ i
    毎月末に積み立て、増えた分が毎月再投資される前提の計算。

    月利を「年率÷12」で出す方法もよく使われるが、その方法だと年率5%が実際には年5.12%、年率20%は年21.9%で増える計算になり、ファンドの実績(複利の年率)と合わない。このツールは実績の年率をそのまま使えるよう、1年でちょうど年率ぶん増える月利に換算している。そのぶん、ほかのシミュレーターより結果が少し小さく出ることがある。

    逆算は次の式による。必要な期間は n = log(1 + 目標額 × i ÷ m) ÷ log(1 + i) を月単位で切り上げ、必要な毎月の額は m = 目標額 × i ÷ ((1 + i)ⁿ − 1)。必要な利回りは式で解けないため、目標額に届く最小の年率を二分法で0.01%単位まで探している。

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    よくある質問

    積立シミュレーターの想定利回りは何%に設定すべきですか?
    長く続く前提なら控えめに置くことを勧めます。参考として、公的年金を運用するGPIFの2001年度から2026年度第1四半期までの実績は年率4.95%です。株式と債券を半分ずつ持った長期実績がこの水準だと考えると、目安になります。
    オルカンやS&P500の利回りは何%で計算すればいいですか?
    このツールで選ぶと、2026年8月末時点の実績(3年・5年・設定来の年率)が入ります。オルカンは設定来で年率18.9%、Slim S&P500は20.4%です。ただしこの期間はドル円が5年で約46%円安に動いた時期で、同じ率が20年続く前提は置けません。年3〜5%でも計算して並べてください。
    ほかのシミュレーターと結果が違うのはなぜですか?
    月利の出し方と、積み立てるタイミングの違いです。このツールは年率を「1年でちょうど年率ぶん増える月利」に換算し、毎月末に積み立てる前提で計算しています。月利を「年率÷12」で出す方法より、結果は少し小さくなります。
    この計算に手数料や税金は含まれていますか?
    税金と売買手数料は含まれていません。投資信託の実績は信託報酬を差し引いたあとの数字です。課税口座の場合、増えた額に20.315%の税金がかかり、ツールには税引後の目安も表示しています。
    目標額から毎月いくら積み立てればいいか計算できますか?
    できます。「必要な毎月の額」のタブで目標金額・期間・利回りを入れると、毎月の額を逆算します。「届くまでの期間」「必要な利回り」も同じように逆算できます。
    複利はいつから効き始めますか?
    期間を動かすと分かりますが、増えた額の比率は後半になるほど高まります。毎月3万円・年率3%の場合、10年では合計の13.9%ですが、30年では37.8%になります。

    本記事は公開情報にもとづく個人の解説であり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。掲載した騰落率は過去の実績で、将来の運用成果を示すものではありません。制度・手数料の条件は改定されることがあります。実際のご判断は必ず金融庁・各運用会社・各証券会社の最新の公式情報をご確認のうえ、ご自身の責任でお願いいたします。

    ほかの計算ツール

    すべてのツールはツール一覧にまとめています。どれも登録は要らず、入力した数字は送信されません。

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    この記事を書いた人

    自作の株価スクリーナー「KAIRI」の検証と、WordPress サイトの制作をしています。数字は IR・官公庁・取引所の一次情報で裏を取り、自分のツールが出した答えも疑ってから記事にしています。間違いに気づいたときは、記事の中で訂正します。

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